1/28、バーデン・バーデンからニュルンベルクに移動した。
今回の旅、最後の訪問地である。
バーデン・バーデンを出発し、30分も経たないうちに、
回りは雪化粧になって行った。
アルプス山脈の影響かな ?
夕方4 時過ぎ、ニュルンベルク中央駅を降りると目前に
城壁が目に着いた。中世の情景である。
しばらく眺めていたいが、まずホテルを探さなくてはならない。近くにあるはずなのに、なかなか見つからない。
案の定、城壁の内側にあり確認できなかった。
第二次世界大戦で町の90%は破壊されたらしい。
よくぞ昔のように復元したものだ。
さしずめ日本ならリセットして新しい建築物が並ぶのだろう。
単なる回顧主義ではなく、歴史・民族・国家のあるべき姿を
全国民が共有しているのかも知れない。
ドイツ統一、脱原発政策に代表されるように。
さて、夜はオペラ鑑賞だ。
演目はヴェルディの<椿姫>、現代的な演出でストーリーの
細部は分からなかった。
一か月前には、既に主な席はSOLD OUTだった。
3階の12ユーロの席がやっと取れた次第。
手に入れたオペラグラスが、とうとう活躍できた。 (笑)
主役のヴィオレッタ役は、Bassenz (多分イスラエル人)。
もう少し声量が欲しかったかな ?
会場の熱気から、市民全体がこのオペラハウスを
支えているような気がした。
29日の午前中はドイツ・ルネッサンス大画家である
デューラーの家と、ゲルマン国立博物館を見学してから
ニュルンベルク空港へ移動した。
デューラーは私の最も好きな画家の一人である。
際立った写実の中に、上質な精神性を感じる。
特に自画像、28才の彼自身の表情は神々しい。
デューラー代表作のかなりはウィーン、ミュンヘンの
美術館が現在は所蔵している。
今から500年前のデューラーの家、250年前のモーツァルト
の生家、台所も居間も同じような作りで、250年の時の流れはあまり感じられない。
人類がここ100年でいかに様変わりしたか改めて驚く。
数千年も同じような、衣食住の営みをして来たと言うのに。
歴史を逆戻りさせることはできないが、現状のままの
物質世界では永続可能な未来に疑問を持たざるを得ない。
さて、人類はどこに向かっているのだろう ?
楽しくも、また考える旅でもあった。
しばらくは仕事に専念することにしょう。

ホテルから見るオペラハウス
正式名称はニュルンベルク州立劇場
写真下部の雪の積った屋根が、市内を取り囲む城壁

上から見るカーテンコール。
中央やや左、黒のドレスが主役のヴィオレッタ

1420年に建てられ、1509-1528 の間生活したデューラーの家
ドイツ人らしく精巧で、数学的で、堅実な人生だったようだ
200年後のヨハン・セバスチャン・バッハにも通じるのかな ?
バーデン・バーデンは温泉で有名である。
ウィーンのバーデンは数年前に行ったことはある。
ここはいつか、来てみたかった。
温泉ではなく、1998年にOPENした祝祭劇場に。
駅からバスで10分、幸いホテルは祝祭劇場から目鼻の
処にあった。
ユーロ圏で二番目に大きいオペラハウスでもあるらしい。
丁度ザルツブルグの祝祭劇場のような感じかな ?
オペラもコンサートも両方できる劇場である。
世界ではよほど有名にならないと、リサイタルはしない。
この祝祭劇場はそのリサイタル会場としても有名である。
ちなみに、1/3 にはソブラノ歌手のアンナ・ネトレプコ。
2/23 はピアノのラン・ラン、2/24 はチェロのマイスキー。
世界トップスター目白押しのスケジュールである。
オペラ歌手のオッカケになって、次回は来たいものだ。 (笑)
今晩8 時からの公演は
「Queen Esther Marrow & The Harlem Gospel Singers」
20周年記念の世界ツアーコンサートである。
私の知らない世界である。
ゴスペルファンにとって、多分たまらないコンサートでしょう。
Queen Esther Marrow は世界のトップゴスペルシンガー。
とにかく歌い込んでいる、という迫力。
メンバー達もすばらしいパフォーマンスだ。
満員の会場は総立ち。
楽しかった !!
すこしかじってみようか、この世界。 (笑)
舞台には黒人アーティスト、客席は総白人ファン。
黒人の生んだ音楽に、世界が魅了される。

温泉らしき煙が見える。やはり温泉は日本ですね。
カジノ、高級プティック、そしてオペラハウス。
おなじ温泉地でもこんなに違うものなのか。

まだ温かそうな公演終了直後の舞台
ボートショウ見学後の日本へのトンボ帰り。
60才を過ぎているのだから、もうそんな味気ない事は
止めようと常々思っていた。
遊んで帰る予約は2ヶ月前が必要、仕事の成績では
ど壺になるかも知れないが思い切って決行した。
今月の売上からして、この遊びが仕事の致命傷には
ならないだろう。(笑)
やはりモーツァルトが立ち寄った所に行ってみたい。
4 回訪問したマンハイムにまず行く事にした。
オペラハウスは同じ場所に再建しているが、
もちろんモーツァルトは、そこに立ち寄っている。
どの国のオペラハウスも目抜き通りに有るから、
駅から徒歩で十分。
今夜のオペラはチャイコフスキーの<オネーギン>。
特にターニャの芯の強い歌唱、声色に魅了された。
歌手はラトヴィア生まれのイラ・バートマン。
席はかなり前で、おまけに真中。
せっかく買ったオペラグラス(実は中国製双眼鏡)は
出番無し。(笑)
来場記念に今大好きな、メゾソプラノのエリーナ・ガランチャ
のCDを買った。
偶然にもガランチャもラトヴィア生まれ。
どうしてスラブ人は歌が上手いんだろう ?
翌日は18世紀に築かれた選帝侯宮殿を見学。
マンハイムが一番栄えた時期の建物である。
ほとんどが復元の為、臨場感は薄かった。

19世紀末に建てられた町のシンボル、給水塔

向かって左から二番目がターニヤ役のイラ・バーマン
旅先で才能ある見知らぬ歌手に出会うのはとても楽しみだ
1/22の昼過ぎ、トルコ航空でデュッセルドルフに到着した。
午後3:00から恒例のオペラ鑑賞となった。
昨年と同様、ローシーニの作品であった。
今回は彼の一番有名な<セヴィリアの理髪師>。
演出は現代的なもので、私にはやはり抵抗はあった。
興味は<フィガロの結婚>で伯爵夫人になるロジーナの
ベルカント歌唱の質である。
若いレナ・ベルキナというメゾソプラノが歌った。
声量も豊かではなく、テクニックもまだ成長期である。
ただとても可愛て、これからが楽しみなオペラ歌手である
事は間違いない。

今回の席は2階、オーケストラボックスの後が一番好き。
ボートショウではオペラグラスを買おう !!
METライブビュー第6作は、フランスの作曲家グノーの<ファウスト>、文豪ゲーテの作品をオペラ化したものだ。
このDVDを持っておらず、ぶっつけ本番の初視聴であった。
どうも私は、ストーリーの奥深さを理解していないようだ。
さっそく原作<ファウスト>をアマゾンに注文した。
じっくり読んでから、再度聴いてみよう。
上演の休憩時間に歌手、演出家、指揮者にインタビューする場面がある。
表現者自らが、芸術をより具体的に、臨場感を持って
説明してくれる。
とても貴重な場面で、いつも興味深く聞き入っている。
アーティストが如何にして、その役割を表現するのか。
これは私のビジネスにも通じる。
ヨットを通じて私の何かを表現したいものだ。 (笑)

ファウストの恋人マルグリットを演じるロシアのポプラフスカヤ
角ばった面立ちはメゾソプラノのカサロヴァに似てるようだ
今年最初のMETライブビューはヘンデルの <ロデリンダ>。
朝起きて突如、映画に行きたくなった。
今年の仕事の滑り出しが不安であったが昨日、中古ヨット
一艇の売却が決まりホッとした。
仕事半分/遊び半分が私のモットウであるが、仕事が順調であれば自然とそのスタイルになるはず。
オペラの華は現代ではソプラノであるが、ヘンデルの
バロック(1750年)以前は、カストラート(少年期に去勢された
男性ソプラノ)であった。
それをカウンターテナー(裏声)、又は女性のメゾプラノで
歌うのは無理がある。
・裏声では高音部の伸び、迫力が出ない。
・女性が男性役を演じても違和感がある。
今回もC.テナーはソプラノとの二重唱で聴き劣りがした。
バロック当時の古楽器(リコーダー、チェンバロ等)を組込み、ノンビブラート奏法の弦楽器でオーケストラは再現できても、声の問題はどうしようもない。
カストラートの声の録音はもちろんないが、
記録ではすごい迫力であったらしい。
カストラートのようなカウンターテナーの出現を祈りたい。
現代オペラ界の挑戦は続く。 (笑)

タイトルロールを演じるルネ・フレミング。
ロデリンダの歌う哀歌は、モーツァルトの<ルーチョ・シッラ>で
ジューニアが歌う第3幕のアリアと、曲想がオーバーラップした。
数年前からオペラに親しんできた。
STARTはプッチーニの「蝶々夫人」であった。
それからいろんなオペラを鑑賞していくうちに、
違和感を三度抱いた。
最初はドイツ語で歌うオペラ「魔笛」。
耳慣れたイタリア語の響きに対し、戸惑いを
感じたドイツ語。
もちろん意味は全く理解できないのだが。 (笑)
次はワーグナーのオペラ「パルジファル」。
4時間を超す上演。終りそうで終らない平坦な音楽。
メロディックなアリアが何も出てこない。
そして今回のグラスのオペラ「サティアグラハ」。
通奏低音をバックに全音符の歌唱の繰り返し。
どう聴いて良いのか、全く分からない。
一回目、二回目のハードルはすでにクリア。
多分今回の「サティアグラハ」、何回か聴いていたら
少しずつ何かを感じるのでは ?
過去の事例のように。
まだDVDが発売されていないのが残念。
METは最大級のスタンディングオベーション。
若い層の現代オペラファンが多かったようだ。
そう、違和感こそ新しい発見の源になるかも知れない。

サティアグラハ = 非暴力・不服従。
マハトマ・ガンジーの半生を描いているが、
同時に現代の社会を警鐘しているようにも感じられた。
中央の白い洋服姿がガンジー役のリチャード・クロフト (テノール)
ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場(MET)の「METライブビューイング」の第2作は10月29日上演の<ドン・ジョヴァンニ>。
約半月前の熱気が伝わって来るようだ。
モーツァルトの絶頂期の作品<ドン・ジョヴァンニ>は
一番のお気に入り。
・ 反貴族的で、シリアスなストーリー。
・ 不気味なハーモニー、シンコペーション、アルペジオ。
・ 独創的曲想のアリア、「カタログの歌」「シャンパンの歌」
「ドン・ジョヴァンニのセレナーデ」等。
1980年代の演出ではドン・ジョヴァンニを取り巻く3人の女性(ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィーラ、ツェルリーナ)は
彼に対して敵対関係を全面に表現していた。
しかし最近の演出は女性の本能ではドン・ジョヴァンニに
魅せられ、理性では敵対している。
不良な男に女は弱いのか ? (失礼)
作曲したモーツァルト、台本のダ・ポンテは現代の演出を
どう感じるだろうか ?
やはりモーツァルトのオペラは奥深く、難解である。
特に3人の女性への興味は尽きない。 (笑)

ドン・ジョヴァンニがツェルリーナをその気にさせる二重唱
「あそこで二人は許し合おう」。 大好きなシーン。(笑)
女性の心が変わっていく様 を、音楽で表現できるのは
モーツァルト以外にいないのでは ?
11/5(土)、西区草津のアルパーク北棟にあるシアター、
109シネマズ広島でドニゼッティのオペラ <アンナ・ボレーナ>
を鑑賞してきました。
行って初めて知りましたが、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)で行われる最新オペラ公演をいち早く収録し、
映画館で上映する "METライブビューイング" の最初の演目でした。
全11作で、2012/5まで全国12の都市で上映されます。
次は<ドン・ジョヴァンニ>、最後は<椿姫>。
すごーく楽しみです。
上映できる広島に住んで居て良かった。(大都市?)
よし、仕事ガンバロウ !!
このオペラもMETでは、2011年10/15に公演したものです。
なんと数週間でその興奮を体験できるなんて驚きです。
現代の最新テクノロジーが可能にさせているんでしょう。
休憩時間もオペラ進行に合わせ、臨場感を高めています。
残念ながら、ロビーにはワインはありませんでしたが。(笑)
ロシアの歌姫アンナ・ネトレプコ、2005/8のザルツブルグ
音楽祭での<椿姫>をDVDで観て、大ファンになりましたが、
数年の間にかなり豊かな体つきになってしまい、少し
がっかりもしました。
ロシア人の体質なのかな ?
テニスのマリア・シャラポアは今のままでいてほしい。(笑)
しかし演技力、高音の迫力はあのマリア・カラスに近づいているのでは ?
映画のオペラライブの感動度は、オペラハウスで観るのと、DVDで観るとの中間位です。
しかし上映が終わった時、おもわず " ブラヴォー " を
叫びそうになりました。(笑)
もちろん劇場内は、興奮のスタンディング・オベーション。
METのオペラは迫力があり、そしてお金をかけた演出が
多く大好きです。
でも今後、ニューヨークまでは観劇に行けないと思う。
だからこのイベント、楽しもう !!

マクヴィカー演出、ネトレプコのアンナ・ボレーナ

ヴィスコンティ演出、カラスのアンナ・ボレーナ
10/31、車の修理時間を利用して、10/29から開催中の
「藤島武二・岡田三郎助 展」を観て来ました。
以前ならマリーナに行ってブラブラしたり、オーナーの処に
お邪魔しようかと思いましたが、最近は空いた時間があれば
芸術に触れようと思うようになりました。
喜んで良いのか、悲しんで良いのか ? (笑)
約100年前の日本女性を優美に表現しています。
現代人の顔と、すこし違うような気もします。
同じ民族でも時代が変われば顔も変化するのかも ?
お二方とも日本洋画の王道を歩んだ画家です。
従って女性モデルも上品な人を選んでいるんでしょう。
でも私はもっと精神性のある肖像画の方が好きですね。
それとも実はあるのに気が付かないのかな ?
棒立ちになって、ずっと観入ってしまいそうな、ど迫力。
岸田劉生<麗子五歳之肖像>に見るような・・・・
