10/24、またN響のメンバーが呉市の蒲刈島(カマガリジマ)に
来ていただき、演奏してくれました。主席オーボエ奏者の
茂木さん率いる「サンダーバード木管五重奏団」の皆さん方です。
そして司会は「サントリーホール」総支配人の原武さん。
木管五重奏とは、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、そして金管のホルンが加わった編成を指します。
主席フルートの神田さんはよくテレビで拝見していますが、
クラリネットの松本さん、ファゴットの佐藤さん(女性)、
そしてホルンの今井さんは今後テレビで再確認できます。
それほどの近い距離でした。
日曜日の夜の「N響アワー」が楽しみです。
日本のトップクラスのPLAYERが、今までのクラシック音楽に甘んじることなく、五重奏用に作曲、編曲されたものも
含めて演奏してくれました。
特に茂木さん自身の作曲、「父の掌」はすばらしかったです。
木管五重奏はそれぞれの楽器の音色が溶け合うことは
少なく、さりとて張り合っているわけではなく、
丁度ヨーロッパ社会のように思えます。
それに対して、弦楽重奏は日本社会かな ?
繊細で、溶け合うことが上手だから。
すべてのものが東京に一極集中している日本において、
地方に住む私達も積極的に、東京との距離感を縮める
努力をする必要があるようにも感じました。

左から神田、茂木、今井、佐藤、松本さんの、N響管楽器奏者
広島の合唱団「そら」の定期演奏会を聴いてきました。
モーツァルト最後の曲、「レクイエム ニ短調」(未完) です。
「もっと長く生きていれば良かったのに」 とよく言われます。
直接的な死因を超越して、生まれた時点で彼の寿命は、
すでに決定づけられていたのでは ? と思ってしまいます。
亡くなる数年前から、死を身近に感じはじめ、音楽は次第に透明性を帯び、そして自伝的なこの曲にたどり着く。
迫り来る死に翻弄され、極みを尽くしながら...
そして死んでいったのです。
だからこの曲を理解するには、十分すぎる時間が
必要でしょう。
声質もオーケストラの音質も、明るすぎて違和感を
感じてしまいました。
特にソプラノ、バセットホルン、トロンボーン。
古楽器の方がピッタリかも ?
残念ながら仕上がりは、まだまだと感じました。
でも、クラシックコンサートは良いですね。
特にマイク無しの直音が、聴覚を刺激してくれます。
私が合唱団員だったら、「第九」より 「レクイエム」を
絶対歌いたいです。(笑)

広島で宗教音楽が、身近に聴けるのは幸せです。
8/26のオペラ教室は有名な「カルメン」です。
教本のDVDがすばらしかった。カルロス・クライバー指揮のウィーン国立管弦楽団、演出がゼッフィレッリ、カルメンが
オブラスツォワ、ドン・ホセがドミンゴ、1978年ウィーン国立歌劇場ライプものです。
改めて聴いてみると、最初から最後まですばらしいメロディの連続で、全然飽きないんです。
やはり世界人気度No.1、納得です。
特にモーツァルト同様、人間の心が動いていく様を、見事に音楽で表現しています。
早死のモーツァルトを残念がるなら、36才で死んでしまったビゼーも、やはり悔やまれるべきでしょう。
モーツァルトより遅咲きだっただけに。
カルメンのことを '自由奔放 ' と良く言われますが、
表現は荒っぽいですが、腹をくくり、リスクを取る生き様、
そんな覚悟があるからこそ、自由になれるんでしょうね。
もちろん死に行く時も含めて。

私はドン・ホセよりカルメンに近いかも(笑)
8/24夕方、ソプラノ歌手佐藤しのぶさんのコンサートを
呉文化ホールで聴いてきました。
8/6、NHKで吉永小百合さんの原爆の番組がありました。
佐藤しのぶさんの 'アヴェ・マリア' が美しく流れていて、
彼女の呉コンサートを、思い出しました。
翌日チケットは購入できましたが、2階席でした。
プログラムは日本の歌、そしてオペラアリアの構成でした。
彼女の声は、澄んでいて、つやがあって、アンドレア・ロストのような声色です。
旬は過ぎたとは言え、ヨーロッパのオペラハウスで場数を
踏んだ、まさに日本を代表するソプラノ歌手でした。
安心して聴けました。
特に「蝶々夫人」より アリア 'かわいい坊や' はとても
すばらしく、思わず 'ブラボー' を叫んでしまいました。
観客は年配の方が多いですが、もっとオシャレをして
コンサートに参加したら、楽しいのでは ?
そしてコンサートをサカナにして、どこかでお食事して帰るとか ? やっぱり、カップルの問題に帰着しますね。
私は一人寂しく、馴染みの屋台に寄りましたが。(笑)

「蝶々夫人」は日本人の歌手でなくては。 と
モーツァルトは生涯、全部で22曲のオペラを作曲しました。
特に傑作と言われるのは「イドメネオ」以後の7曲、25才から没までの10年間に作曲したものです。
それらのDVDは全部持っているんですが、それ以前のものはあまり興味を持っていませんでした。
しかし現在オペラを教えて下さっています吉永先生が、全曲のオペラ研究をしているので、感化されました。
手始めは1772年、16才の時に作曲した「ルーチョ・シッラ」のDVDを手に入れました。
盆休みなので、10回はずっと聴いています。
軽快な曲調、ちょっとイタリア風のベルカントなアリア、
長ーい レチタティーヴォ etc.,
天才少年モーツァルトが、はち切れんばかりの若さで、
作り上げたイタリアンオペラが伝わってきました。
このオペラの台本は決してすぐれているとは思えませんが、管弦楽の充実した響きがとてもたまりません。
やはりモーツァルトです。その作曲能力は !!
あのヴァーグナーが悔しくて、皮肉るのもうなづけます。
残り14曲の期待に確信を得ました。(笑)

アニック・マシスのベルカント歌唱は素晴らしい。
7/31の午後からは芸術三昧でした。
ひろしま美術館でいわさきちひろ展を、夕方からゲバントホールで北垣旬子ソプラノリサイタル '椿姫' を鑑賞しました。
「子ども」を生涯のテーマとして描き続けた女性画家の、愛情に満ちた125点を駆け足ながら楽しみました。
と同時に戦禍にさらされた子供達の苦痛な表情を見ますと、母子ばかりの展覧会場にもっともっと男性が来て、戦争は
絶対してはいけないことを、肝に銘じてほしいと思います。
彼女の絵には、子供のかわいらしい仕草、繊細な心までも描き出され、鋭い洞察力に感動しました。
またすばらしい色彩感覚にも目をみはるばかりでした。
リサイタル会場のゲバントホールは、すぐ近くなので助かりました。
一年のイタリア・ボローニャ留学を終えた彼女は、その成果を思い切りステージにぶつけたのではないかと思います。
ヴェルディのオペラ '椿姫' のほとんど全幕を暗記しての
歌唱でした。
やはり日本女性の持っているねばり、辛抱強さの賜物と思いました。
人それぞれ幸せ感は異なり、決して他人と比べるべきものでもないと思います。
きっと彼女は歌手として、自身のスキルアップに幸福を
感じているのではないかと想像します。
これからも芸術家として、精進してほしいと願っています。

会期内にもう一度行ってみたい、そんな展覧会です。

素足のヴィオレッタは '椿姫' の最終シーン
才能と美貌を兼ね備えた20世紀以降の女性芸術家は、
セレブの象徴と言えます。
金持ちの男たちが、ホッテおかないからです。
でも必ずしも、しあわせな一生だったかと言えば、
そうでもないのでは。。。。
オペラ歌手のマリア・カラスは富豪オナシスの、画家の
タマラ・ド・レンピッカはある男爵の、共に愛人になり社交界にのめり込んで行ったのです。
そして愛が終わった頃には、声も出ず、筆も取れなくなってしまったのでしょう
すばらしい才能を持っているのに。
男の誘惑に弱いんでしょうか ?
心のどこかで安定を求めるのでしょうか ?
これは女性でないとわかりませんね。。。。
芸術家として精進し尽くせなかった人生を、悔やんだ晩年は
お二方とも共通していると思います。
才能、能力、好奇心をどこまで伸ばすか、そんなことが
何にも増して大切なことを、このセレブ達が教えてくれているようです。
世の中の金持ち男性、芸術家を私物化してはいけません。(笑)

レンピッカの作品は「はやり画」だったのだろうか?
6月はヴェルディの「リゴレット」を取り上げました。
彼は考えが男性的で、硬派だったのではないかと
思います。
ジャーナリストには自分の私生活に立ち入らせなかったし、奥さんとの証拠品を後世に残すのを好まなかったのです。
「椿姫」でも父ジョルジュ・ジェルモンがヴィオレッタに
「不倫をしてはいけない」と説教したり、息子アルフレードの、紳士にあるまじき言動に、激怒したりしています。
今回の「リゴレット」でも、娘ジルダに対するリゴレットの献身的な父性愛も、彼自身気にいっていたのでしょうね。
彼のそのほかのオペラ、「アイーダ」、「オテロ」も聴いていますがどれも悲劇なんです。
ストーリーも音楽も重々しい感じで、今はむしろプッチーニの方が好きです。
でも数年経って、もう一度聴いてみたら違うかも知れません。
感じるところがあれば、そこで勉強するでしょう。
芸術への接し方は、そんなので多分良いと思います。

教材の表紙、挿絵があったらオシャレかも。
指揮者の天才のなかでも、
カルロス・クライバー、フルートヴェングラーが200年に。
カラヤン、ベーム、ワルター、バーンシュタインが100年に。
一人のようです。
オペラ「ばらの騎士」を指揮していたクライバーのDVDを、
再度聴きなおしてみますと、彼の指揮法に魅了され、
次にウィーンでの1989年ニューイヤー・コンサートのDVDを買いました。
オペラと違ってコンサートですから、最初から最後まで
指揮者クライバーを写しています。
セクシーで、シャイで、複雑な人生を歩んだようなおもむきを
感じました。
彼の音楽性、人生を知りたくて今度は本 「ある天才指揮者の伝記 カルロス・クライバー」 を買いました。
今、夢中で読んでいます。
どうも私は天才に興味があるような気がします。
モーツァルト、ピカソ、マリア・カラス、ヴィスコンティ、
美空ひばり、イチロー。
言動はたいして、問題ではありません。
天才がその才能を、まざまざと見せつける場面に、
できるだけ多く遭遇したいと思います。

これほどのセクシーな指揮者に、出会ったことがありません。
4月から半年間、月一回のNHK文化センター主催の、「オペラへの招待」を受講し始めました。
プロの先生の講座を、一度聞いてみたいと思いまして。
先月はモンテヴェルディの「オルフェーオ」、今回はモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」を、声楽家の吉永早耶香さんの
解説で、DVDを観賞しながらの進行でした。
2時間強を休み時間なしで楽しみました。
私の勉強の方向性はたぶん間違っておらず、後は深めて
拡げていけば良い、と確信しました。
ある音楽愛好家のブログを拝見したら、
モーツァルトは1000年に一人の大天才。
バッハ、ベートーヴェンは500年に一人の作曲家。
その他の作曲家は100-150年に一人。
だそうです。
モーツァルトのような大天才は1000年と言わず、
2度と現れないかも知れません。
残りの人生を、粗末にはできません。(笑)

モーツァルトのオペラを理解するには、もっともっと勉強が必要。